はじめに
Baykit XML Server(BXS)はJavaで実装されており、Javaの実行環境があれば動作可能です。Java動作環境が既にある場合、Baykit XML Serverのインストールと動作確認はとても簡単です。Baykit XML Server自体が「簡単に、短期間で、移植性の高い、XMLベースのシステムを構築する環境を提供すること」を目標としているので、簡単なインストール手順を踏むだけで直ぐにサンプルアプリケーションの動作確認ができる状態になります。
ここでは以下の2つについて述べてみます。
- Java2動作環境のインストール
- Baykit XML Serverのインストール
Java2動作環境のLinuxへのインストール
ここでは,Linuxへのインストール例を紹介します.
まず,BXSを動作させるためにはJava(JDK)が必要です.linux用のJDKは米サン・マイクロシステムズの「Java 2 SDK, Standard Edition Version 1.3.1_01 Linux (Intel x86) 版」のページ
http://java.sun.com/j2se/1.3/ja/download-linux.html
からダウンロードできます.
Linux版には,RedHat系のDistributionで利用できるRPM形式のファイルと,それ以外のDistributionでインストールするためのgnuzip tar形式のファイルが用意されているので,自分の環境に合わせてダウンロードしてください.わからない場合には,gnuzip tar形式をダウンロードすることになるでしょう.
同じ場所に置かれているインストールマニュアルにしたがってインストールすると,筆者の環境では
/usr/java/jdk1.3.1_01/
にJDKが設定されました.
javaが正しくインストールされているかどうかのテストは,以下のように行います.
> java -version
このとき,
java version "1.3.1_01"
Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition (build 1.3.1_01)
Java HotSpot(TM) Client VM (build 1.3.1_01, mixed mode)
のように表示されればインストールされています.
しかし,正しく環境変数PATHが設定されていないとjavaを利用することはできません.LinuxにはいくつものDistributionがありますが,多くの場合,インストールした状態ではdefaultのshellはbashです.自分がなんというshellを使っているかは以下のようにすればわかります.
> echo $SHELL
bashを使っていれば,
/bin/bash
といった表示がされるでしょう.自分がbashを使っていたら,ホームディレクトリに.bash_profileというファイルがあるのを見つけることができるでしょう.
> ls -Fgal .bash_profile
-rw-r--r-- 1 user1 user1 365 Dec 2 03:33 .bash_profile
このファイルのなかに
PATH=$PATH:$HOME/bin
というような行があると思います.ここに先ほどのjavaをインストールしたディレクトリのbinのディレクトリを書き込みます.
PATH=$PATH:$HOME/bin:/usr/java/jdk1.3.1_01/bin
これで,ログインしなおせば(shellを起動しなおせば,あるいはsourceコマンドを使ってもいいですね)
> java -version
とやれば正しく表示するでしょう.
Baykit XML Serverのインストール
javaがインストールできてしまえば,BXSのインストールはさらに簡単です.
http://www.baykit.org
のBXSのリンクからDOWNLOADに進んで,インストールするべきファイルをダウンロードします.現在の最新版はversion 1.0.20です.
> jar xvf bxs-1_0_20.jar
とすることで展開できます.rootの権限になって
> cd /usr/local
としてからjarを実行すれば,/usr/localの下にbxs_1.0.20というディレクトリができて必要なファイルが展開されます.
bxs_1.0.20の下のconfディレクトリの下にsystem.xmlというファイルがあります.この中に
<connector port="8080" protocol="http"/>
という行があります.ここで,TCPのポート番号を設定することができます.多くのHTTPサーバでは,defaultで80番のポートを利用しており,Webブラウザもdefaultでは80番ポートに対してアクセスします.もし,すでになにかのhttpサーバが動いているときには,80番以外の,たとえば8080番などを利用します.
おわりに
簡単なインストールで得られるこのBaykit XML Serverの環境を使って、早速XMLプログラミングを始めてみてください。移植性の高いシステム環境を目指して標準技術に基づき作られていますので、Baykit XML Serverをベースにシステムを開発すれば、商用のアプリケーション・サーバーを用いた大規模なシステム環境にスムーズに移行することができます。
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